【2024年】沖縄のレンタカー旅行で触れたい!沖縄が誇る伝統工芸5選
豊かな自然に囲まれた沖縄は、古くから東南アジア諸国との交易が盛んだった影響もあり、「工芸の島」と称されるほど、独自の伝統工芸や伝統文化が日常生活に溶け込む島。
公共交通機関の時間やルートに関係なく、効率的に沖縄を移動できるレンタカー旅行は、伝統工芸めぐりにもぴったりです。
今回の記事では、レンタカーでの沖縄旅行でぜひ体験したい、時代を超えて今に受け継がれる沖縄ならではの伝統工芸を5つピックアップしました。
1.琉球ガラス
明治時代の中期にあたる1900年ころに誕生したとされる「琉球ガラス」。琉球ガラスは、廃棄されたガラス瓶がベースであり、ガラスを彩る美しく繊細な気泡と、透明度の高い海や生命力あふれる緑など沖縄らしい自然を思わせる優しい色合いが特徴です。100年以上にわたり受け継がれる琉球ガラスの素晴らしさは、1998年に沖縄県の伝統工芸品に選ばれているほど。
涼やかな丸皿や角皿から小鉢、アイスカップ、一輪挿し、丸いコロンとした形のグラス、泡盛を飲むのにもってこいのロックグラス、ワイングラスまで、多彩な器がそろっています。日常生活に彩りをもたらしてくれる琉球ガラスの器は、普段使いの器としてもぴったりです。
琉球ガラスの器で沖縄料理や泡盛を堪能するもよし、琉球ガラス体験で制作したオリジナル作品を沖縄土産に持ち帰るもよし、様々な楽しみ方があります。
2.染織物
沖縄県は、県内の国指定伝統的工芸品16品のうち、染織物が13品を占めるほど、染織物が盛んな地域。沖縄の織物で特に有名なのは、「琉球紅型(びんがた)」です。琉球紅型は、琉球王朝時代に生まれた染色技法であり、赤、黄、青、緑、紫など明るい色を基調とする鮮やかな色彩が持ち味の織物になります。
染織物では、琉球王国の中心だった那覇市首里で受け継がれる格調高い「首里織」、沖縄の織物の中で一番歴史が古いと目される「芭蕉布(ばしょうふ)」、南風原町周辺で生み出される「琉球絣」などが知られています。また、離島にも600年以上の歴史を誇る「宮古上布」や、泥染めや植物染めによる素朴な風合いが特徴の「久米島紬」など沖縄を代表する染織物も。
染織物の風合いを生かした着物や帯、バッグ、ネクタイ、テーブルクロスなどの染織物製品も沖縄土産に最適です。
3.焼き物
「やちむん」の愛称でも親しまれている沖縄の「焼き物」は、大自然に囲まれた沖縄の水や粘土などを生かして作られた焼き物です。
沖縄での焼き物の歴史は、今から約500年前の14世紀から16世紀ころまで遡ります。琉球王朝時代に、中国や朝鮮など東南アジア諸国との交易で焼き物技術が伝来したとされていて、1600年代になって薩摩から陶工たちが派遣されたことによって、沖縄独自の発展を遂げたと考えられています。
沖縄の代表的な焼き物といえば、那覇市壺屋エリアと読谷村で生産される「壺屋焼」で、長寿や子孫繁栄を意味する伝統的な縁起柄の唐草模様や魚紋が描かれた器、沖縄の青い海や空をイメージさせる青い器、モダンなデザインの器をはじめ、色々な器が並んでいます。守り神や魔除けとして親しまれているシーサーづくりや器の絵付けなどの陶芸体験も見逃せません。
4.琉球漆器
琉球王朝時代の14世紀ころに中国からもたらされたと伝わる「琉球漆器」。高温多湿の沖縄の環境は漆器づくりに適していて、当時の琉球が中継貿易で栄えていたこともあって、美しい工芸品として海外で人気を博していました。17世紀には、首里王府に「貝摺(かいずり)奉行所」と呼ばれる漆器製作所も置かれていて、独自の発展を遂げました。
デイゴやシタマキなど沖縄本島の良質な木材を用いる沖縄の漆器は、板を組み合わせて作る「指物」と、木材をロクロで盆や椀の形に仕上げる「挽物(ひきもの)」の2種類が中心になります。
図柄としては、ハイビスカスやユウナ、ゴーヤーなど沖縄らしいものに加えて、幸せの象徴とされるリスとブドウ、龍などが描かれることが多く、繊細な手仕事だからこその上品な塗りと落ち着いた光沢を兼ね備えた朱色と黒色の器が多いのが特徴です。
5.三線
「三線(さんしん)」は、棹、胴、糸巻きのパーツから成る楽器で、三味線にも似た弦楽器。素朴でやわらかい音色が心地よく響く三線は、14世紀末ごろに中国から伝来したとされていて、古くから沖縄音楽に欠かせない楽器でもあります。
3本の弦の太さがそれぞれに異なる点や、胴に蛇柄が用いられる点、胴の周りに「てぃーがー」と呼ばれる布が巻かれている点が特徴的。三線は楽器としてだけでなく、高級品としても人気で、江戸時代には漆塗りの箱に納められた「飾り三線」や、同じ原木から作られた2丁の三線「夫婦(みーとぅー)三線」を床の間に飾る風習も生まれました。
現在では、沖縄県内の楽器店やテーマパークなどでの演奏体験や居酒屋での生ライブ体験など、三線と触れ合えるスポットも多く、沖縄観光の合間に三線を気軽に体験する観光客も少なくありません。
まとめ
この記事では、沖縄のレンタカー旅行で外せない沖縄の伝統工芸について、説明しました。
「工芸の島」として名高い沖縄には、焼き物や漆器、染織物、三線をはじめとする長い時間に磨かれた独特の伝統工芸が今なお受け継がれています。
この記事を参考に、お気に入りの車とともに沖縄を巡りながら、沖縄旅行がより思い出深くなる伝統工芸と触れ合う旅に出掛けませんか。